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Yamasaki Rinko

「責任感があり優しい看護師が的にされやすい!」急増するストーカー被害

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2013年から2015年にかけて、国内のストーカー被害が2万件を超えているのをご存知でしょうか。
中でも職業別でストーカー被害を見た場合、看護師がもっとも多く全体の約5%だそうです。
北里大学の調査によると、220人の看護師のうち患者のストーカー行為を経験した看護師は24人で、全体の11%が実際にストーカー被害に悩まされていました。
<「看護師ストーカー」になってしまう患者たち>

読者の皆さんはどうですか?

 

 

私自身も22年勤務している間にありました。
約50枚綴の手紙を渡され、上司にも私との仲を取り持ってほしいと懇願する20枚綴の手紙を送ってきた男性。
退院時に一方的に手紙を預けられ、準夜勤務の帰りに待ち伏せされたことも。
外出から帰院して高価なバッグを渡されて、断った途端に態度が急変して周囲の物に当たり散らし、看護師を無視する行為に及んだ男性。
このときは顔が真っ赤になり目つきが変わって、恐怖を感じました。
事務長の配慮により転院させたり、管理の配慮で転棟させてくれて事無きを得たこともあります。

 

 

大阪堺市の総合病院で働いていたときは、同じ病院の20代の看護師が、50代の受け持ち患者に近くの駅前で刺された事件がありました。
ナイフを抜くと出血死する恐れがあるため、腹部にナイフが刺さったままの状態で自分が勤める病院に搬送され、緊急手術で一命をとりとめました。
事情聴取によると「あいつは俺のことが好きだったのに、退院したら急に冷たくなった」と。
そのナースは退職して看護師をやめました。

 

 

しかしながら、看護師が患者の被害にあった記事がほとんど見当たりません。
看護師が死に至ったケースや明らかな事件になったケースの記事はありますが、セクハラ、モラハラ、ストーカー被害の記事は無いに等しいんです。
患者が看護師から被害を受けた場合は本人が訴えて大騒ぎになりますが、看護師が患者から被害を受けた場合は病院が大騒動にしたくないため伏せられてしまうようです。
「病人だから許しなさい」「患者を疑っているのか」と黙殺されるケースも。
また警察にも“看護師なら患者に付きまとわれても仕方ない”という風潮があるようです。
<優しく看病されて勘違いする・・看護師のストーカー被害の実態とは>

 

 

 

ストーカー行為の動機

相手に好意を持つことから始まるストーカーが70.2%を占めます。
その後、好意が満たされず怨恨に変わってストーカーになるのが19.7%。
ストーカーになる動機はこの2つで9割を占めています。
看護師は患者が治療に専念し、治療の効果が促進されるよう日常をケアします。
ただ個人的に患者に接しているわけではなく、あくまでも看護師という職業として弱っている人や病人に接しているだけ。
問題は、患者が自分は特別優しくされていると勘違いをして好意を寄せてしまうことにあります。
それは不満足な生活をしている人ほど顕著になります。
モテない男性、仕事や経済的充足がない男性、家族やパートナー・友人などの人間関係で幸福感が欠如している男性がストーカーになりやすいと言われます。
<恋愛?いや、嫌がらせです!看護師ストーカー急増の噂は本当か?>

 

 

ストーカーの特徴的な行動

・筆まめで、一方的な内容のメールや手紙を頻繁に送る
・電話好きで時間を選ばず、留守電にも一晩に10回も20回も録音する
・人に理解されることにこだわり、一方的に自分のことを話す
・何かのはずみで感情が爆発し、いったん爆発するとなかなかおさまらない
・独占欲、支配欲が強い
・情報収集に精力的で情報通
・周囲の人を敵味方に分けたり、何かにつけて白黒をつけたがる

ストーカーの前兆として現れる症状は、「自分が好きなんだから、相手も自分を好きなはず」と一方的に思い込む被愛妄想です。
相手のことが思い通りにならないのは、自分ではなく相手が悪いのだと考え、嫌がる相手を追い回すことで、まだ拒絶されていない、相手とつながっていると思い込みます。
拒絶が断固たるものであると知ったとき、ストーカーは逆上して過激な報復に走ります。
嫌がる相手だけでなく、その家族や友人も巻き込んだ傷害事件や殺人事件にまで発展することもあります。
<ストーカーの特徴と実態 前兆として現れる症状は被愛妄想>

 

 

ストーカーになる人の心理

①「自分の思い通りにしたい」という異常な執着
②他人や社会に対する攻撃性
③自立性欠如
④依存と被害者意識
⑤問題解決の展望の欠如

統合失調症であることが多いようです。
自分が加害行為をしていながら被害者意識を持つ人格障害があり、論理的に破綻した考えで、あらゆる理屈が自分の感情の正当化のために用いられます。
とくに束縛が強く愛されることに飢餓感があり、初対面の相手に自分のつらい過去などの身の上話をすることがよくあります。
過保護に育てられて全能感を持っているタイプと、逆に親から冷たく育てられて孤独感が強いタイプがストーカーになりやすい。
相手を自分の支配下に留めておくために、過去の言動を持ち出して相手に罪責感を抱かせたり、社会の非難をちらつかせて心理的に脅したり、非常に巧みです。
自分の要求を相手が呑まないとき、自分の人格が否定されたと受け取りますが、「相手は相手。俺は俺。」と考えてストレスを回避しようとします。
自分と他者の関係でしか成り立たない自己はとても脆弱で、常に他者の動向によって翻弄されます。
<ストーカー気質 ストーカーになる人の心理・特徴>

 

 

ストーカーされやすい看護師像

では、どんな看護師がストーカー被害に遭いやすいのでしょう。
記事では3つの特徴が挙げられています。

①よく笑顔を見せる
②優しくて面倒見がいい
③責任感があって我慢強い

看護師は自分自身に辛いことがあっても、どんなに疲れていても、患者の前では見せません。
それが看護師の責任感、我慢強さ、面倒見の良さであり、それを取っ払って看護をすることはあり得ない。
看護師だけではありませんが、ほんの少しでも怪しい感じがしたら“いい人”を直ちにやめて、関係を断ち切らねばなりません。
<これってストーカー!?被害に遭いやすい看護師の3つの特徴~>

 

 

 
看護師は自分が受け持つ患者に対して責任があります。
その責任をただ全うしようとするだけですが、一部の知的レベルの低い、未熟な自我の患者によって勘違いされます。
幼少期に甘えられなかった人や、親が受け入れてくれなかった生い立ちを抱える人がストーカーになりやすく、看護師がその精神的被害者になっています。
ただ、加害者本人に人格障害や統合失調症などの自覚(病識)がないことが多く、彼らもまた被害者かもしれません。

 

 
精神疾患は自己責任ですが、どうすれば健全な心を取り戻せるか真摯な対応をしてくれる場所がなったり、精神的に未熟な大人が子供を育てる文化体制、教育体制など、社会が見直すべきところも十分あります。
自己不信感による歪んだ心が身体に影響を及ぼし、自己管理ができない人ほど入退院を繰り返して、看護師のストーカーになりやすい。
ますます貧富の差が広がる社会において、看護師がストーカーの標的にされてしまうのは今後も避けられないでしょう。
看護師の安全対策について考えていきたいと思います。

 

 

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