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Yamasaki Rinko

「人はひとりひとり違う」が基本の予防看護

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看護師は患者さんの日常生活についての指導を行ないます。
私は病棟で手書きでパンフレットをつくって退院指導をしていました。
その人が見やすいように文字の大きさを変えたり、絵を書いたり、見やすくしたり、工夫して楽しんでいたように思います。
しかしながら、自宅で指導した通り生活改善できている人がどれくらいいるでしょう?
再入院や悪化した話を聞くと、ああやっぱり…。そんな気がしていたと思います。
心の中では(なんで出来ないんだろう?自分のことなのに)と思いながら、でも自分も自己管理ができているとは思えないので、仕方ないかぁと思うしかありませんでした。

 

糖尿病、高血圧、動脈硬化、肥満症、腎不全、心臓病、脳血管障害…
日常生活に原因がある病気が大半です。
年間30万人以上の人が生活習慣病が元で亡くなっています。
入退院を繰り返したり薬をずっと飲み続けることが“普通”になっていて、治る人はほとんどいない。
ずっと通院し続けることが当たり前になっている医療っておかしいと思いませんか?
私たちは何のために病棟や外来や訪問看護で指導を行なっているのでしょう。

 

痩せたいけど痩せられない
食べてはいけないとわかっているけど止められない
運動した方がいいとわかっているけど続かない
お酒をやめようと思っているけどやめられない
禁煙しようと思っても続かない
夜更かしをやめようと思ってるがつい…
薬を飲まずに眠りたいがどうしても…
日本は自己管理できない患者さんで溢れています。
もしかすると看護師や医師もそうかもしれません。
これには指導方法に原因があります。

 

 

 
「人はひとりひとり違う」
このことをわかっていれば、パンフレットで指導することが不可能であることに気づくはず。
日本政府が行っている健康教育、病院で行っている生活指導、精神科が採用している心理療法は1970年以前の心理療法です。
そのほとんどは「~しましょう」「~をやめましょう」と行動の変容を促す方法です。
パンフレットで行う指導もそうですね。
ところが、人の生活習慣はさまざまで、その行動を取るのには必ず目的があります。
心理的な目的を満たすためにその行動をとっているため、~しましょう、~をやめましょう、ではやめられないのは当然です。

 

AかBのどちらかを選択するとき、何を参考にして判断するでしょう。
そう、自分が持っている知識と、過去の経験です。
これは、そうせずにはいられない脳の仕組みです。
そして、誰に関わり、何を見て、何を聞いて、何を経験し、どんな知識を持っているかはひとりひとり違いがあります。
同じ人生を生きていないからです。
そうするとAかBのどちらかを選ぶ目的も違っていて当然ですね。
「何のためにそれを選ぶか?」に焦点を当てて解決を考えない限り、問題行動の解決に至りません。
万人に当てはまる指導をしても心に響かないんですね。

 

 

 
「人はひとりひとり違う」
私たちは人と価値観を共有することに喜びを感じますが、この考え方が悩みをつくります。
教育の成果をつくることもできません。
1970年以降主流になっている心理療法は「認知科学」。
その人の内的世界を知るために、波長を合わせて感覚的に理解することから始まる心理療法です。
経験によって意味合いが変わる“言葉”よりも、感覚を重要視するコミュニケーションの習得。
行動の変化を促しますが、認知科学の共感形成によって相手は抵抗を感じることなく行動を変えようとします。
予防看護はこの指導方法を身につけていきます。

 

患者さんとの関係だけでなく、夫婦、親子、恋人、友人、上司、部下、嫁姑などの人間関係も、非言語のコミュニケーションは効果を発揮します。
なぜかこの人の言うことは聞いてしまう
なぜかこの人のやることには納得してしまう
なぜかこの人といると心地がいい
なぜかこの人に会いたくなる…
そんな人間関係をつくっていくことが可能。
子供、動物、障害がある方に対して感覚的なコミュニケーションはとくに効果を発揮します。
誰もが無意識的に行っているコミュニケーションなのですが、私たちは言葉にとらわれて見失ってしまっています。

 

看護師は常にまったく異なる個人個人と向き合います。
環境や疾患によるパーソナリティは分類することも可能です。
けれどもそれに欲求が重なると個々によって違いが生じるため、指導はそれぞれに応じたものにしなければならないでしょう。
相手に沿うものでなければ、相手は聞き入れないのです。
患者さんは忙しい看護師に気遣って文句を言わないかもしれませんが、きっと一辺倒の指導がつまらなくて、まるで他人事のように聞いているのではないでしょうか。
一般的に看護師の仕事が医師の補助であると思われてしまっているのは、看護師の指導の成果がないからかもしれません。。

 

 

~心が日本を健康にする~
「予防看護学基礎講座」東京
1月21日(土)と22日(日)10時~19時

 

 

ナースが読む【心と身体のStudyMail】

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