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Yamasaki Rinko

「その検査、本当に必要?!」看護師がモヤモヤする医療の矛盾!④

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患者が医師に症状を伝えると、大抵の場合まず検査が行われます。看護師が医師に患者の状態を伝えたときも同じように、治療を行うかどうか判断するために検査の指示が出ます。

検査の必要性を説明して患者の同意を得ることが医師の義務ですが、それを行わずに施行されていることが多く、心に引っかかりを感じながらも指示に従っている看護師が少なくないと思います。

 

 

重度認知症患者の検査

食事摂取を拒否するおばあちゃんを受け持った日、検査の予定がありました。重度認知症患者の胃透視です。朝から慌ただしく時間が過ぎ、なぜその検査を行うのか確かめる間もないまま検査に行きました。

検査終了の連絡が遅いためレントゲン室に様子を見に行くと、顔中バリウムまみれになったおばあちゃんがレントゲン台に括りつけられて、グルグル回転させられて撮影され、目をまんまるにして私の方を見ました。

レントゲン技師が「ゲップをしないでねって言っても、すぐゲップしてしまうんだよね。結局バリウム3回飲んだんだけど」と。

 

 
重度認知症患者が食事摂取しないと看護師が医師に報告をした結果、指示が出された胃透視。おそらく無理矢理バリウムを飲まされただろう。痩せ細っているおばあちゃんがさらに悲惨な状態になっているのを見て、胸の奥にモヤモヤした不快感が湧き上がってきました。

検査が終わると今度は強い下剤を無理矢理飲まさなければなりません。バリウムがお腹の中で固まると危険なため、完全に排泄しなければならないからです。結局、検査結果は不明でした。おばあちゃんの苦しさは何だったのでしょう。そして医師は次に胃カメラの指示を…

認知症患者の検査、本当に必要?!

 

 

 

透析療法を受けている患者の定期検査

週3回長時間の血液透析を受ける透析患者は、毎月のように検査の指示が出ます。血液疾患は全身に影響してさまざまな合併症が予測されるため、相当な種類の検査が行われます。

毎月の血液検査は当然のことですが、大腸の検査、胃の検査、眼の検査、胸部の検査、脳の検査、腹部の検査…。他に何か症状を訴えれば、まず検査が行われます。歯科、皮膚科、耳鼻科、婦人科…。透析患者は不均衡症候群と付き合いながら、次々と検査を受けに病院に通います。

毎回異常がない検査であっても定期検査になっているため、患者は受けざるをえない状態。ほぼ一生その施設でお世話になるであろうことから、患者は医師の機嫌を損ねることを恐れて、検査を拒否しにくい立場にいます。

 

 
医師は検査の必要性を説明することもなく、予約の手配をする看護師が説明します。患者さんが受けたくないと言うと、看護師は説得しなければなりません。

検査を受けなかったために何か重篤なことが起こってはいけない…と考えます。けれど心のどこかで、受けたくない患者に無理に勧めるのは…と思い、葛藤しながら患者に説くのです。

血液透析療法は徐々に診療報酬請求が制限されるようになり、検査で点数を取らなければ利益が出ないと言われます。

全身に影響がある治療に対して、どこまで検査を行うのでしょうか?

 

 

 

高齢者施設で行われている定期検査

高齢者施設の定期採血。何十個ものセット項目が1ヶ月に1回、3ヶ月に1回、6ヶ月に1回など予定を組んで行われています。これは本当に必要なのでしょうか。

ほとんどの場合が認知症や寝たきり、またはその移行状態であるため、医師から患者に検査の必要性を説明することもなく看護師が行います。その方に必要かどうかの視点もなく、ただ、検査は定期的に行わなければならないものと思い込んでいるのではないでしょうか。

認知症で訴えることができないから。寝たきりで食事摂取も排泄もナース管理だから。定期的な血液検査によって、患者の身体に異常がないかデータで把握する。患者は結果を尋ねないため医師が説明することもほとんどありません。

検査は医師・看護師が安心するためのものですか?

予防的な検査は、必要な検査なのでしょうか?

 

 

 

今後の看護師の役割り…

本来検査は異常が予測され、治療を行うかどうか判断が必要なときに行われるべきもの。個々の患者の状態によって、必要なときに、必要な項目だけを調べるものなんですね。

過剰な医療とも思える現状では、意思疎通が図れない患者や、立場の弱い患者を、過剰な検査から護る必要が生じてきています。

それができるのは、医師と患者の間に立ち、直接経営に関与しない看護師だけなのです。看護師に質の高いコミュニケーション力が望まれます。

 


 

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