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Yamasaki Rinko

「自分と子供が体調不良。それでも仕事を休めない!」ナースが悩む人間関係の渦

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「看護師さんはいいよね、いくらでも求人あるから」と言われたことがあるのでは? もしあなたが看護師なら、そうじゃない!と言いたくなるのを何度も飲み込んで来たのではないでしょうか。

いくらでも求人があるとはいえ、看護には準夜勤や深夜勤、早出や遅出、日曜出勤、祝日出勤、クリニックの中抜けなどがあり、自分が希望する時間だけ都合よく働かせてくれるような職場などありません。常に変則的な勤務を伴うため悩むんですね。

母親である場合は子供の生活時間や夫の勤務のこと、自分に合った診療科目、通勤時間、保育所の時間などを考えると、決して“いくらでも選べる”という状況ではありません。

 

 
平成26年現在、就業している看護師は全国で約150万人。有資格者の中には亡くなっている方もいるためすべてを把握することはできませんが、潜在看護師は約70万人いると言われています。
看護師の現状と推移/厚生労働省

3人に1人が就業していない現状。日本看護協会の調査によると、離職理由で多いのは(複数回答可)、出産30%、結婚28.4%、子育て21.7%でした。家庭を持ちながら働き続けることの難しさが浮き彫りになっています。

 

 
私自身は「看護師なんだから家族に理解させなさい」と管理職から言われたり、「あなたはなぜパートなの?」と、常勤でないことが間違っているように言われたこともあります。

また看護は命に関わる仕事であるため、急変や予想外の入院・手術や処置があると、パートだからと言って自分だけ帰ることもできません。またやり残しは明日に…と置いて帰れる仕事でもありませんね。患者さんの状態や病棟の業務は24時間刻々と流れています。

命に直接的に関わる仕事。だからこそ自分が休むと他のスタッフにかかる負担や、患者さんにかかる迷惑を重く感じます。とは言え、自分の家庭を犠牲にして働くことは何か違う、でも休むと職場では針のむしろ…。子供がいる看護師は常に葛藤しているのではないでしょうか。

3人の子供を持つ看護師からの相談をご紹介します。

 

 

 

ナースが悩む人間関係の渦
「自分と子供が体調不良。それでも仕事を休めない!」

 

…  …  …  …  …

 

私には3人の子供がいます。常勤ですが小さい子供がいるため時短をとっています。車で30分ほどのところに親が住んでいますが、趣味や付き合いで出かけることが多くほとんど協力が得られません。けれども3人の子供を育てるために夫婦で共働きをしています。

最近小学生の長男の行動に問題があり、しばしば学校から連絡を受けます。喘息の持病もあって、原因不明の意識消失で救急車で運ばれたり入院をするなどして、現在も通院や投薬を続けています。そのためたびたび私が仕事を休んでいます。

最近夜勤の遅刻が数回あったり、日勤の日を間違えたり、自分の失敗が多くなっているように思います。仕事は好きで頑張りたい気持ちも強く、ミスがないよう気を張って仕事をしています。

でも子供の病気で仕事を休むことに負い目を感じているせいか、師長に話しかけようとすると吐き気がしてしまいます。会議を欠席することを伝えたとき、鼻で笑われて注意を受けました。

仕事を辞めることも考えたのですが、経済的に無理なのです。私はどうしたらいいのでしょうか。

 

…  …  …  …  …

 

最も短絡的で解決に至りにくい方法は、職場を変えること。他の職場に変わったからといって、休むことを責めない職場だとは限りませんね。いつでも休んでいいよという職場があるでしょうか。自分に合わせてくれる職場が見つかるまで転々とすることは、さらにストレスを増大させる恐れがあります。

 

 

この場合、4つの問題が起こっています。

 

●看護師としての問題

看護師は仕事をしていく中で、予測できない事柄に対応したり、優先順位を考えて判断しながら業務全体を円滑に進めていくという能力を身につけます。命に関わる仕事であることから、どんな問題にも対応しなければならないという強い責任感と柔軟に対応する力を養っていきます。

ところが、その強い責任感と要領の良さが家庭内の問題になります。家庭内の問題もすべて自分が引き受けて、自分が解決していかなければ、自分が何とかしなければ、と思ってしまうんですね。解決できないことがあれば、自分の力不足だと感じて、ますます頑張ろうとします。

“すべて自分が抱えてしまう”この責任感によって、家庭ではさらに問題が拡がります。

 

 

●母親としての問題

人間の身体は、ホメオスタシス(恒常性)によって全体の機能を維持していますが、ホメオスタシスには同調するという作用があります。子供は10ヶ月間お腹の中でお母さんの鼓動を聞きながら、お母さんから酸素や栄養をもらって細胞を形成するため、母親と子供のホメオスタシスはとても同調しやすい状態です。

子供は言葉では表現できませんが、その分“感じ取る”という能力が優れています。もしあなたが母親であるなら、子供がいちばん自分の辛さをわかってくれているのを感じたり、子供といるときが最も心が安らぐ感覚を感じたことがあるでしょう。それはホメオスタシスが同調しているからなのです。

子供は大人と違って否定的な経験が少ないため、基本的に心に問題を持ちません。もし子供に問題行動が多くなり身体症状が起こり始めたら、大抵の場合お母さんの心の状態を表しています。行動や身体症状によって子供なりの訴えをしているのです。

お母さんは子供を通して“自分に気づく”ということをしなければなりません。

 

 

●自分自身の問題

このお母さんは3人の子育てをして、両親の協力も得られず家事・育児・仕事をして、経済的な責任も背負っています。何もかも自分で抱えてしまい、恐らく自分自身のことはすべて後回しにしているでしょう。お母さんの行動にミスが多くなっているのは身体能力の低下であり、心の状態を表しています。

母として、妻として、看護師として。あまりにも責任感が強く自分自身のことを置き去りにしていると、心の充足ができず身体に不具合が生じてきます。自分がすべてを引き受けなくても大丈夫ということに気づき、他者を信頼するためにお母さん自身の心の成長を図る必要があります。

 

 

●経済的な問題

多忙なお母さんは、少々出費をしてでも便利な生活をしてしまいがちです。また看護師は求人があるがために、収入を得るために勤務時間を増やし、不規則な生活でも無理をし続けてしまいます。

ところが、お金はどれだけ増えてもそれに見合った生活をしてしまうため、上限がありません。このお母さんは“3人の子供を育てなければ”という強い責任感の元、どこまでも勤務を増やし続ける恐れが生じています。

 

 

 

4つの対策を同時に進めていきます

 

①お母さんが「私はもうこれ以上頑張れない」と周囲に言う

これまで強い責任感でやってきたお母さんにとって、「私はもう頑張れない」と言うのは勇気が必要な行為です。“頑張らなければならない”という思い込みを一旦捨てましょう。

また同時に周囲を信頼する力が必要です。夫や両親は協力者になってくれることを信じて自分から心を開きましょう。

 

②お母さんが周囲の協力を得るために関係性づくりをする

「~に協力してほしい」「~の部分を手伝ってほしい」と具体的に話しましょう。もし受け入れてもらえない場合は、伝え方や表現に問題があります。言い方や表情を変えたりタイミングを変えるなどして、相手に自分の“想い”が伝わるよう工夫しましょう。

コミュニケーション力の習得です。

 

③お母さん自身の心の充足を図る

もしかすると、これまで“そんなことをしている場合ではない”と思ってきたことかもしれませんが、自分のことを後回しにしてきた母親にとって、もっとも必要なことと言えるでしょう。

これまで行なってこなかった自分自身のケア。自分の時間を確保して自分のために使いましょう。散歩をしたり音楽を聴いたり趣味を持つなど、五感を使うことをお勧めします。心地いいと感じることを行い心の充足を図りましょう。

 

④時間の使い方を見直す

3人の子供を育てていること、共働きしていること、お金の使い方のバランスが崩れています。両親の協力を得て時間をつくり、夫の協力を得て勤務時間を減らし、お母さん自身は出費をおさえるために時間の使い方を見直しましょう。節約には一つ一つに時間がかかりますが、素晴らしい側面もあります。

たとえば外食をやめて家で食べること、安い食材で手をかけて料理を行うのは面倒かもしれませんが、自分自身と家族の心の充足につながります。また車通勤しているのを電車や自転車や徒歩に変えることは、人との関わりが増えたり、自然と親しむ時間を持つことになり、これも心の充足につながります。

 

 

さいごに

起こっている出来事は、すべて自分自身が直面している課題であると捉えましょう。自分が変わることによって、自分自身の成長を促します。私たちは二十歳で成人と言われますが、それは身体機能においての成人。心の成長は社会に出てから始まり、人生の最期まで続きます。

とくに30代40代は家族や社会とのしがらみの中で心を研磨する年代です。自分自身が変わり成長する時期なんですね。

 


 

【心と身体のStudyMail】

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日常で感じる漠然とした違和感や疑問に対して、学んで考えて自己探究して、意識の成長を図るメールマガジン。悩みや行き詰まり、人間関係、仕事に、そして人生に活かせる内容です。

そのためには、心と体のつながりとか、脳科学とか、東洋や西洋の思想とか、幅広い視野と知識が必要。他にも哲学的なこととか、自然とかエネルギーとか、生物や宇宙のこととか、コミュニケーションとか…。あなたの根幹を成すものが、あなた自身や人間関係にどのように影響しているか、また自分らしく生きるためにどのように活用していけばいいかなど、人間の本質的な内容をお届けしています。

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