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新人看護師のメンタル不調が深刻化!「プリセプターナースさん間違ってませんか?」

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日本看護協会が行なった「2011年病院看護実態調査」では、
1カ月以上の病気休暇を取った看護職員は2.2%の7483人。

このうち診断書を提出したメンタル不調者は2669人で、長期病気休暇者の35.7%を占めていたそうです。
http://www.j-cast.com/2012/03/04123250.html
 
それから5年。
日本のうつ病患者数が2012年から2015年の3年間で約3倍に増えていることから推測すると、看護職員のメンタル不調者は1万人以上いることになります。
また看護職員の調査では20代 (46.7%) 、30代 (26.5%) 、40代 (17.5%) と、若い看護職員ほど率が高いそうです。

 

 
20代にメンタル不調が起こりやすいのは、新人の頃のリアリティショックと実践力不足による自己喪失感が考えられます。
私自身も市民病院に就職して3ヶ月めの頃、リアリティショックで休職させられました。
看護短大で理想の看護を学び、実習がとても楽しく有意義で、臨床現場に出て働くことができる日を心待ちにして国家試験を受けました。

 
ところが就職して間もないうちに、マニュアル通りでなければならないケアや処置、まるで軍隊であるかのように試験やチェックの繰り返し。
日常が業務に追われて患者と話す時間もなく、私はますます自分自身の価値を見失いました。
そして「こんなの看護じゃない!」と先輩ナースや上層部に訴えた続けた結果、
「あなたは頭がおかしいのよ」と言われて1ヶ月間休職させられました。

 
休職の最後の日。
明日はこれから看護師を継続するかどうか決断しなければならないという日、地元の先輩ナースに相談してみました。
すると「あなたが言ってることは正しいわ。でもその理想を実践しようと思ったら、日本中の病院をひっくり返さなきゃいけないのよ。」と言われ、
私は理想と現実のギャップを思い知りました。
(医療現場は理想じゃないけど、理想を持ちながら働くことが看護師の使命なんだ…)
そう自分に言い聞かせ、その後も看護師を22年間続けました。

 

 

 

自分自身の感情を訴えることができる看護師は、まだいいと思います。
私も“理想ではない”ということが解りながら、その道を行くと自分で決めたわけだから。
危険なのは、フツフツとした何かが溜まっていくけれども、それが漠然としていて、自分が一体何に対して不満を感じているのか言葉にできない場合です。

 
新人の場合は、そういった人が大半なんですね。
「私は◯◯が不満です」と訴えようとするとき、私たちは同時に質問されることも考えています。
そして、ただ感情をぶつけるのは良くないと判断し、「だから◯◯してほしい」という解決策を出そうとします。
けれども漠然としている不満の解決策を見つけることは困難で、結局誰にも何も訴えることができず経過していくんですね。

 
自分の感情を抑え込み、何事も無いかのように笑顔で仕事を続けるでしょう。
さらに看護実践力がまだ身についていないため、的確な観察力や判断力、コミュニケーション力、患者との信頼関係づくりなどが不十分で、注意を受けたり、叱られたり、ミスを指摘されたり、誤解を受けたり、コミュニケーションがうまくいかなかったり…
そうして自分自身の価値を見失っていくんですね。。

 

 

 

看護協会はさまざまな対応を試みていますが、主な治療法は集団認知行動療法と言えるようです。
http://www.ncn.ac.jp/04_for_medical/journal/2015jns-ncnj05.pdf
 
認知行動療法は1950年~1960年代頃まで行われていた心理療法。
自分の感情や思考に気づくことを「認知」とし、気づいたら「思考」を変えて「行動」も変えましょうというもの。
本人が“気がつくこと”に焦点を当てているため、「意識できること」の範囲内でしか変えることができません。
私たちの脳は「気がついていること=意識3%」
「気がついていないこと=無意識97%」であると言われています。
認知行動療法で改善が期待できるのは、わずか3%の範囲内なんですね。

 
1970年代以降コンピューターの普及に伴って発展したのが認知科学ですが、コンピューターにどのようなプログラムを入力すれば、人間のように柔軟な判断ができるかを探究している科学です。
これによって脳科学の研究が発展し、人の無意識的な部分が解明されています。
人がどのように出来事を認識し解釈して考えるか、悩みがどのようにしてつくられるか解ってくることによって、うつ病や恐怖症がどのようにして起こっているのかが解り、どうすれば解放できるかが明らかになっています。
最新の脳科学であり心理学なのです。

 
では、
看護の現場で起こっているかもしれない、気づきにくい問題点を考えてみましょう。

 

 

 

1.新人を教育するプリセプターナースが、
悩みの相談相手になろうとしていませんか?

 
常に自分の手技や実践力を評価しているプリセプターに、新人ナースが本心を言えるはずがありません。
自分を評価する人には、話しても大丈夫そうな、無難なことしか話さないのが通常です。
たとえば一緒に入職した同期の看護師や、先輩看護師のことを悪く言うと、自分自身の評価が下がるかもしれない、誰かに報告されるかもしれない…と思うのは当然のことでしょう。
手技や実践力を教える先輩ナースと、心理的な相談にのる先輩ナースは別の人物であることが必須です。

 

 

 

2.プリセプターナースや管理職が、
「心配事や悩み事があれば相談してね」と
個人的に声をかけていませんか?

 
全体的に伝えればあまり影響を与えないかもしれませんが、個人的に言うと変わります。
この言葉から何が伝わるか考えてみましょう。
(なぜ私にだけ言うのかしら?)
(私は悩んでいるように見られているかも)
(私は心配されてるの…?)
(私はもしかして、出来ない看護師…?)と感じ始めます。

 

人間には思考せずにはいられません。
プリセプターや管理職が言ったひとことを拡大したり、歪曲したり、削除する仕組みが脳にあります。
すると今まで気にしていなかったことを気にし始めて緊張し、職場に行くと身体が硬くなり、パフォーマンスが下がります。
これまで出来ていたことができなくなったり、ミスしたり、コミュニケーションに影響を及ぼし、
望んでいなかったはずの状況を実現してしまうんですね。。

 

 

 

3.脳(心)は“前提”に従います

 
(新人はやっぱり悩み事が多いんだわ)(私もそうかもしれない)と認識すると、
一日が終わったとき、頭の中で“良くなかった出来事”をサーチし始めます。

 
「新人は悩みやすい」という前提に従うため、良くなかったことをわざわざ選んで思い出し、翌日の心配事や悩み事を自らつくり始めてしまいます。
一日の中には、良かった出来事もたくさんあったはずなのに。
たとえば、何度も「悩み事があったら相談してね」と言われたり、
新人ナースのカンファレンス…みたいな話し合いが度々行われていることを新人ナースが知ると、どうなるでしょうか?
(新人ナースは困らなければならない)(新人ナースは悩まなければならない)という雰囲気が出来上がってきます。
すると(新人ナースは仕事を楽しんではいけない)(楽しそうに働いてはいけない)という認識が広まってくる恐れがあるんですね。

 

 

 

4.プリセプターナースや管理職は
言葉じゃなく、自分の在り方を態度で見せましょう

 
悩みの相談は基本的に、新人ナースが自分からアクションを起こすまで待ちましょう。
プリセプターナースや管理職は、ただ(あなたがアクションを起こせば、私はいつでも受け止めますよ)という態度でいることが大切です。
(この子はちゃんと自分から訴えることができる…)と、新人ナースを信じる在り方が必要なのです。
人が持つチカラを信じて真摯な気持ちでいると、その態度は必ず相手に伝わります。

 

ただ、それにはまず、あなたが自分自身を信じなければならないかもしれませんね。
もしプリセプターナースが自分自身を信じられないのであれば、新人看護師も同じになってしまうのは、当然かもしれません。
教える立場の人が与える影響力です。
プリセプターナースは、新人ナースを信じる在り方を試されている機会でもあるんですね。

 

 

 

4.うつ病は病気ではないことを知りましょう

 
病気でないものを治す必要はありません。
“解放する”で問題ではなくなるのです。
 
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