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山咲凛子

セミナー講師の実践心理学/目の動きを授業に活かす7つのポイント

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通常「目は物を見るもの」と思われていますが、目は見るだけでなく私たちの思考や意識と深く関係しています。パターンや特徴を知って、逆に思考や意識をコントロールし様々なことに活用できます。たかが目、されど目。小さな変化が大きな変化をもたらしますので、講師など教職の方には知っていただきたい内容です。

 

 

《講師の実践心理学》
~目の動きを授業に活かす7つのポイント~

 

 

1.目の動きは思考と連動する
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目は網膜に映し出された情報を視覚神経で脳に送ります。視覚神経の末端は、物事を考えるときに動く脳の筋肉組織と同じ領域まで伸びています。

人が考え事をするとき、脳の筋肉組織の動きにつられて視覚神経が動いています。その結果眼球がつられて動きます。よって目の動きを見ると、相手の考えていることが何となくわかるようになります。

 

 

 

 

2.左向きは記憶(過去)、右向きは構築(未来)
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今朝や昨日、もっと過去の出来事を思い出すとき、目は左側に動きます。視覚的に思い出しやすい人は眼球が左上に動きやすく、音で思い出しやすい人は眼球が左横にうごきやすく、言葉や対話から思い出しやすい人は眼球が左下に動きやすくなります。これだけでその人の特徴がわかりますね。

 
そしてまだ経験がないことは、これまで見たものや聞いた音や体の感覚などを組み合わせて想像します。そのとき目は右側に動きます。映像や絵など視覚的に想像しているときは眼球が右上に動きやすく、音を想像しているときは眼球が右横に動きやすく、体の感覚を思い出すか想像するときは眼球が右下に動きやすくなります。

 
講師が質問をして生徒が答えを考えているときに目を見ると、記憶をたどっているか新たに想像しているかがわかりますね。

 

 

 

3.考えるときは目を右に、覚えるときは目を左に向ける
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これまでにない新しい学びを習得して答えを見つけようとしているとき、意識は記憶(過去)ではなく構築(未来)に向きます。けれども目が左を向いていると、脳は自然に記憶(過去)を参照してしまうため、新しい答えを導きにくくなります。そんなときは講師が生徒の右側に立つなど、生徒が右側に目を向ける工夫をしてあげましょう。

 
逆にしっかり記憶したいときは、目をわざと左に向けると覚えやすくなります。左上は視覚情報が記憶しやすいため、文字を写真や絵のようにして左上に思い描くと効果的です。

 
もし生徒の想像力を豊かにしたいのであれば、講師はできるだけ生徒の目を動かすように配慮しましょう。一点を見つめてしまうなど目の動きが少ないとき、思考ばかりが働いて新しい情報が入りにくい状態です。講師自身が体を動かしたり、場所を動いたり、道具を使って説明するなどさまざまな工夫ができますね。

 

 

 

4.視野が集中しているとき意識は記憶(過去)に働く
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あなたは今パソコンか携帯の画面を見て、文字に焦点を当てて見ていますね。このとき、見たいものを中心に捉える「中心視野」を使っています。通常人と話すときも相手の顔に焦点を当てて見ているため、意識は記憶(過去)を参照しています。賢そうな人だなーとか、何を話せばいいかなーとか、私は◯◯と思うけどーなど、相手と会話をしながら同時に懸命に思考を働かせています。

 
このとき頭の中は言葉がいっぱいで忙しい状態です。言葉はすべて過去に習得した知識であるため、意識はずっと記憶(過去)を参照していることになり、今目の前にいる相手の様子をほとんど見ていません。中心視野は「今」よりも「記憶」に意識が向いているため、目の前の人の顔を見ているようで、実はほとんど見ていないのです。

 

 

 

5.周辺視野のとき意識は今(現在)に向いている
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あなたは今パソコンか携帯電話の画面を見ていると思いますが、見えているのはそれだけではありませんね。この文字に焦点を合わせたままでも、パソコンや携帯電話の向こう側にあるもの、右側にあるもの、左側にあるものも同時に見えています。周辺の景色も同時に見ている、広い視野をとっている状態を「周辺視野」と言い、非常に多くのものをとらえています。

 
車・自転車の運転をしているときや、広い景色を眺めているときは、周囲のものも同時に見ている「周辺視野」をしています。もし周辺を見ていなければ、飛び出してくる車や歩いている人などに気づかず、すぐ事故を起こしてしまいます。人混みの中を歩くときや散歩するときも、周辺を同時に見ていない場合はすぐぶつかってしまうでしょう。

 
このとき意識は「今」に向いているため、あまり考え事ができません。そのぶん目の前の情報をたくさんとっています。

 

 

 

6.生徒の状態をよく知る方法
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生徒の状態をよく知ろうと、あなたは生徒を中心に捉えてじっと見ているかもしれませんね。そのとき目は「中心視野」になっているため、実は生徒の様子をよく見ることができていません。しっかり理解しているなーとか、話を聞いていなかったんだなーとか、何が言いたいのだろうーなど、講師は自分の思考に集中してしまい、目の前の生徒を見ているようで見ていない状態になります。

 
生徒の様子をよく知るためには、生徒を見ながら同時にその周辺のものにも意識を向けます。そうすると意識が「今」に変わるため、生徒の顔の動きや体の動き、ちょっとした変化に気づくことができるようになります。そうすると、「わかりました」と良い返事をしながらも何となく目線が下を向いていたり、「大丈夫です」と言いながら目の動きが定まっていなかったり、声のトーンが急に下がったなど、詳細な変化に気づくことができます。

 
そういう違和感がある様子に気づいた講師は、さりげなく補足説明をしたり、後でちょっと声をかけてみたり、小さな配慮ができますね。すると生徒は、いつの間にか自分の不安に気づいてくれている講師に信頼を感じるでしょう。生徒が講師に興味を持つということは、授業に興味を持つきっかけになります。授業の間、講師は自分自身の思考にとらわれないことは、重要なポイントです。

 

 

 

7.目の使い方で生徒の本心を知る
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講師が生徒に話しかけているとき、生徒は講師が自分を見ていることがわかっているため、良い生徒であろうと装います。また周囲の人からも注目されているため、装いが強くなります。説明にうなづき、わかっていますという表情をするでしょう。では生徒が本当の表情を見せるのはいつでしょう?おそらく講師が自分以外の生徒と話しているとき。講師も周囲の人も自分を見ていないときに、ちょっと首をかしげたり、目線が下を向いたり、不安そうな表情など、本心を表します。

 
講師は、そういうときこそ生徒の様子をキャッチしなければなりませんね。講師が生徒とやり取りをするとき、自分の思考を働かせていては、目の前の生徒の状態も見ていないし、周囲にいる生徒の様子も見落としてしまいます。一人の生徒と話しているとき、「周辺視野」で目の前の生徒の詳細をキャッチし、同時に他の生徒の変化も「周辺視野」でキャッチするという、目のテクニックが必要なのです。

 

 

 

さいごに
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あなたはノートやパソコンを見ながら講義をしていないでしょうか。そのとき目は文字に集中しているため中心視野です。生徒の状態がまったく見えていないまま、一方的に話しています。それはまるでスピーカー。録音した音声を流しているのと同じです。講師が生徒に対する興味を失えば、恐らく生徒たちも授業に興味を失うでしょう。また講師が記憶をたどりながら授業をしていると、頭の中は言葉がいっぱいになっています。同じように生徒の頭の中も思考でいっぱいになり、学べる状態ではないでしょう。

 
講師は授業・講義・セミナーという“場”をつくる人。その場に参加している一人一人は、場をつくる人の影響を受けています。よって講師は記憶をたどらなくも授業が進行できるように鍛錬しなければなりません。何度も何度も繰り返し授業を経験し、体が覚えるまで繰り返すこと。そして目の前にいる生徒の詳細な様子をキャッチすれば、必要なことが思いつくという無意識的な自分の能力があることを知りましょう。

 

 

 

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