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山咲凛子

医療に活かす実践心理学/目の動きで心をケアする6つのポイント

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通常「目」は、景色や現象、色や物など、あなたの目に映った情報を脳に送ります。

その目の動きには、一定のパターンがあります。

目の動きに注意を払って見ていると、眼球がよく上に動く人や、横に動く人、下に動く人、右や左など、特徴があります。

この原理を知っておくと、想像以上のことに役立ちます。

 

 

《医療に活かす実践心理学》
~目の動きで心をケアする6つのポイント~

 

 

1.目の動きは思考と連動するi_mechanism_noud

 
目は網膜に映し出された情報を、視覚神経を介して脳に送ります。情報を処理する大脳新皮質まで送り、そこで赤だとか椅子だとか明るいとか意味付けをします。視覚神経の末端は、物事を考えるときに動く脳の筋肉組織と同じ領域まで伸びています。

 
「考える」=「脳細胞の動き」であるため、何かを考えたとき、ある場所の脳細胞が動きます。その筋組織の動きに視覚神経がつられて動き、その結果眼球が動きます。つまり目の動きを見ると、相手の考えていることが何となくわかるようになります。またその原理を自分自身に活用することができます。

 

 

 

2.目が左を向いているとき、過去を思い出している

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考え事をするとき、たとえば今朝や昨日や、もっと過去の出来事を思い出しているとき、目は左側に動いています。

 
見えていたものが思い出しやすい人は、眼球が左上に動きやすく、音で思い出しやすい人は、眼球が左横にうごきやすく、自分自身との対話から思い出す人は、眼球が左下に動きやすくなります。

 

 

 

3.目が右を向いているとき、新しい想像をしている

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考え事をするとき、まだ経験のないことは、これまでの見たものや聞いた音や体の感覚などを組み合わせて想像しなければなりません。

 
そのとき目は右側に動いています。映像を想像しているときは、眼球が右上に動きやすく、音を想像しているときは、眼球が右横に動きやすく、体の感覚を思い出すか想像するときは、眼球が右下に動きやすくなります。

 

 

 

4.何を考えているかを予測する

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たとえば、退院指導や生活指導をしているとき、未来を想像していれば眼球は右側によく動きます。これまでの自分の想像に新しい要素を加える作業をしているので、右に動いたり左に動いたりしますが、ずーっと左側で止まっている場合は、退院後のことや今後の生活についてあまり想像できていないと言えます。

 
またずっと左下を向いている場合、心の中でひとりごとをしている状態なので、指導内容はまったく耳に入っていないでしょう。そんなときに「ちゃんと聞いてるの?」と言っても逆効果。眼球が下に固定しないよう工夫してあげましょう。たとえば興味をひく絵や写真をたくさん入れるとか、窓の外の景色を眺めながら話すとか、外を散歩しながら説明してあげる方が、無意識的に記憶に残ります。

 

 

 

5.不安は目に表れる

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患者さんや利用者さんが不安を感じているとき、目の動きは安定しません。「大丈夫です」と言いながら目が泳いでいるときは、不安を察知して別の説明方法に変えたり、良い結果になった例え話をするなど工夫しましょう。

 
とくに家族の話をしているときなど、その関係性が目の動きに表れます。観察して予測することは看護師や保健師、介護士の能力。その患者さん、その利用者さんの“目の動きの変化”を素早く捉えてすぐにフォローできれば、(この人は自分のことをよくわかってくれている)という印象を持つので、信頼関係を早く築くことができます。

 

 

 

6.目から心にアプローチできる

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過剰に病気のことを気にしたり、過剰に不安になったり悩みやすい人は、心が窮屈で硬くなっているため、眼球の動きにクセがあったり、動きが硬いなどがあります。1日5分眼球をできるだけ早く右→左→右→左と動かす練習を繰り返してあげましょう。初めは「できません」と言うかもしれませんが、これはトレーニングなのでコツコツやるしかありません。「やっておいてね」ではなく一緒に行なってあげるのが良いでしょう。

 
病気がわかってショックを受けたときや、苦しかったときのことを思い出しながらトレーニングするとさらに効果的です。一般的に眼球を動かしながら思い出すことは難しいのですが、それが功を奏します。出来事は思い出しても感情が思い出せないことが、体験と感情の結びつきを切り離していきます。数日間繰り返すと、その体験はもはや恐怖ではなくなっているでしょう

 

 

 

さいごに

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視覚神経は目の奥で交差していることはご存知ですね。左目に映ったものの情報を右脳に伝え、右目に映ったものの情報を左脳に伝えています。よって、私たちが見ている景色には必ず死角があります。欠けている部分は、だいたいこんなもんだろう…という予測で、脳が映像をつくっているのです。

 
また、空気中に浮いているホコリや細菌、紫外線、赤外線などは、通常見えていないと思われていますが、それらの情報もすべて目はキャッチし、すべて脳内に送っています。ただ、全部を認識すると、脳は情報を処理しきれずパニックになります。もし紫外線が見えたら、あなたは外を歩けないでしょう。もし細菌やウィルスが見えたら、あなたは息を吸えないでしょう。

 
つまり意識は、今の自分に都合のいいものだけを認識しているんですね。心の理(ことわり)は、脳の理(ことわり)を知ること。“自分が見えていると思っているものが事実ではない”という事実。医療に携わるあなたはどう受け止めるでしょうか。

 

 

 

 

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