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Yamasaki Rinko

クライアントのことで頭がいっぱいになっているセラピストや看護師が読むやつ。

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先日、クライアントの辛さや苦しさを受け取ってしまうセラピストの記事を書きました。
http://rinko.in/archives/3148

 
あなたは、「クライアントのことをしっかり覚えておかないと。」と思い、クライアントの情報やセッション内容などを記録して、カルテのようなものを作っているのではないでしょうか。
そしてセッションの前にはそのカルテを見直し、クライアントの情報やセッションのときの発言、セッション中の様子、セッション後のことなど、想起して脳にインプットしているのではないでしょうか。

 
実はそれ、クライアントに対してとても失礼なことをしています。
そしてとても危険なことをしています。

 

 

 
私たちは朝起きるたびに、昨日のことを思い出し、その続きを始めようとします。
けれど人は毎日変化しています。
行動はすべて自分自身で選択して決断をしています。

 
例えば、朝起きてパンを食べるか、ご飯を食べるかも、自分自身の選択です。
今日、2つのうちの一つを選びます。
翌日も2つのうちの一つを選ぶとします。
すると、1日目がご飯2日目もご飯という選択と、1日目がご飯2日目はパンという選択と、1日目がパン2日目がご飯という選択と、1日目がパン2日目もパンという選択と、合計4つの中から選択していることになります。
3日目になると16パターン、4日目になると256パターン、5日目で約1000パターン、10日目で約100万パターン。
1ヵ月で約10億パターンになります…

 
たった一つ、朝起きてパンを食べるかご飯を食べるかという選択だけで、1ヵ月経つと10億パターンの自分ができ、その中から一つを選択していることになります。
朝食だけでなく、朝起きて誰と話し、どんな番組を見て、どんな記事を読み、どんな言葉をインプットするかによって状態は変化しています。
何を食べ、何を飲み、何を排泄したかによって細胞は変化しています。
どんな洋服を着て、何時に出かけ、誰と会い、どんな会話をするか…
人間は毎瞬毎瞬、とてもクリエイティブなことをしています。
よって“以前会ったときの記憶の枠組みで観る”ということは、クライアントだけでなく、誰に対しても大変失礼なことであり、ミスコミュニケーションの原因になります。

 
相手は予想以上に変化しています。
毎回会ったときの相手の状態をダウンロードし直さねばなりません。

 

 

 
そしてセッションを行ったセラピストがクライアントの状態を記録しているとき。
それは一体、だれの視点で書いているのでしょう??
セラピストが伝えたこと、行なったこと、もたらしたことを、クライアントがどのように受け取ったか何をもって判断するのでしょうか。
コミュニケーションは自分が何をどう伝えたかの価値はゼロ。
相手が何をどう受け取ったかの価値が100です。

 
人が一つの言葉を解釈するとき、それはその人の知識と経験によって違いがあります。
例えば「美味しい」という言葉を聞いたとき思い描くものは、人それぞれです。
例えば「椅子」という言葉を聞いたときも思い描く椅子は、人それぞれです。
ましてや「わかった」「良かった」「淋しい」など姿かたちのない感情や変化を、どのように把握し評価するのでしょうか。

 
その記録を基に今日のセッションに望んだとしたら、そのセラピストは前回のズレた枠でしか、今日のクライアントを見ることしかできません。
人は自分の外側の世界を独自の窓から見ていて、その窓から世界を見たとき、どう見てもそのようにしか見えなくなります。
「悪」と思えば悪にしか見えず、「良」と思って見れば良にしか見えないのです。

 
そのセッションは有効でしょうか。

 

 

 
そしてズレた情報でクライアントを観察し、ミスコミュニケーションを引き起こします。
真の問題に気づくことができないまま、的が外れたセッションを行うことになります。

 
実は看護・介護の仕事も同じ。
患者あるいは利用者に関わるとき、情報収集していくことは有用ですが、その情報に頼り過ぎてしまうと思い込みになり、
目の前の人を看ていないことになります。

 
講師やトレーナー・先生・保育士も同じ。
今日の生徒や子供の様子を把握しないまま、一方通行の授業を行うことになります。
途中で退屈し興味を失ったとしても、当然のことかもしれませんね。

 

 

 
前回会ったときの記憶で相手を見ることはミスコミュニケーションの原因になり、視点がズレたままセッションを行うことになります。
ではどうすればいいか…
「全部、忘れてしまうこと」。

 
長くなったので、この続きはメルマガで書きます。

 

 

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