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Neoナースコミュニケーションスクール

医療・介護の現場が忙しすぎて辞めたくなったときに読むやつ。

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最近、病棟の夜勤は人員不足により2交代のところが多くなっています。介護も高齢者専用賃貸住宅などが急速に増え、施設ではないが機能的に施設と変わりない職務が求められ、やはりそこでも人員不足により多忙な日常が繰り返されています。

 
私自身も病棟勤務でコーヒー一杯飲む時間もないほど慌ただしい夜勤を繰り返し、何度も何度も同じ患者から鳴らされるナースコールに苛立ちを感じていました。手術後の患者、重症の患者、新入院の患者など、観察を怠れない患者が他にたくさんいるのに、何度もナースコールを押す患者に時間も手も取られてしまいます。大切なことを忘れてしまったり、重要なことを見落としてしまう恐れもあり、その苛立ちを患者に向けることになってしまいます。

 
施設内で訪問看護をしているときも、訪問介護を行う介護士を見て同じことを感じました。介護士は時間ごとに対象となる要介護者の部屋に訪問し、計画されているケアを一定時間提供しなければなりません。しかしながら頻繁に鳴るナースコールに対応したり、予想外の排泄や、不穏や、問題行動にも対応しなければならず、1つのナースコールに対応している途中で何か別の要件を頼まれ、またその途中で別のケアが必要になったり、またその途中で電話で呼ばれたり…と、何重ものループが発生します。こういった状況では、提供すべきサービスを行うことも、一日の業務を遂行することもままならないですね。

 
“誰かのための自分の存在を活かしたい”
そう思って看護師・介護士になった自分が置き去りになってしまっていますね。
私も誰かの役に立ちたいと思って選んだ職業だけど、あのときの自分の決心は間違っていたのだろうか…と考え込んでしまうかもしれません。

 
優先すべきことを優先して、円滑な業務を行う。
非常に難しいことですが、もし予想外のナースコールを減らすことができたら…。それだけでもかなり時間の確保が可能になり、大切なことを忘れたり重要なことを見落としてしまうことがなくなるかもしれません。小さなミスや伝達ミスを防ぎ、円滑な業務に近づけることが可能になるかもしれません。

 

 

 
その方法は
《今、目の前にいる人に意識を集中すること》

 
ナースコールで呼ばれたとき、看護師や介護士の心の中は、予想外に時間を取られることにすでに苛立ちや不安があります。
(何の用事だろう、何を言われるんだろう、時間がないのにもう…。)

そして訪室したとき、「○○して」と用事を頼まれます。
時間がないのでできるだけ手早く済ませる必要があり、適当に会話をしながらそれに応えます。

しかしながら時間に追われているとき、手や口は動いていても、心は未来に捉われています。
(○時までに○○さんのところに行かなきゃ、○時になったら○○をして、それから…)

また、何かを中断してナースコールに対応した場合、心は過去に捉われています。
(さっきの話ちゃんとわかったくれただろうか、早く戻って続きをやらなきゃ、○○さんの様子はどうなったんだろう…)

 

 

 
心(意識)がこのような状態のとき、誰でもそうですが、目の前のことが何も見えていません。患者あるいは要介護者が「○○して」と発言したことは明確なので行いますが、実はその人自身のことも、その周りの様子も何も見えていないのです。するとその人は、しばらく経つとまたナースコールを押してまた別のことを求めるんですね。

 
つまり、ナースコールを押した患者あるいは要介護者の“心”が満たされていないのです。だから何度も誰かを呼んで「○○して」「○○して」と求めます。

 
「問題を抱えたままのマインドで、その問題は解決できない」と言ったのはアリストテレスですが、病気を抱えた患者、自分のことが自分でできなくなった要介護者は、すでに問題を抱えた状態です。そのマインドで自分の問題を解決することができないため、本当に自分が求めていることや本当に必要なことに気づけない状態なのです。

 
よって訪室した看護師・介護士は、目の前にいるその人に意識を向けて何かに気づく必要があります。

 

 

 
例えば、夜中に「胃が痛い」と何度もナースコールを押す患者に、胃薬や安定剤などどんな薬を投与するべきかに捉われていないでしょうか。それよりもほんの10分心を落ち着けてゆったり横に座り、背中に手を当ててさすってあげるだけで、いつのまにか患者は眠っていることがあります。

 
例えば、何度も何度もトイレへの移動介助を求める要介護者に、終わったらさっさとドアを閉めて退室していないでしょうか。ほんの10分横に座って本人が感じている苦痛を聴いてあげるだけで、症状が治まることがあります。

 
訪室したとき、頼まれたことだけを済ませて「もういいね!」と言って退室していないでしょうか。オムツ交換で訪室したからと言って、オムツ交換だけで終わらせていないでしょうか。目の前にいるその人に意識を向けると、目ヤニがついていることに気づくかもしれません。ベッドサイドを見るとコップが空っぽになっていることに気づくかもしれません。もう少し見渡すと座布団が床に落ちていることに気づくかもしれません。

 
患者や要介護者は、そもそも問題を抱えている状態であるため、表出している言葉は装ったものであり、本当に必要なことが何かは自分で気づけないでいます。看護師や介護士を忙しくさせようと頻繁にナースコールを鳴らしているのではありません。

 
ほんの些細なこと。目ヤニを取ってあげるだけ。空っぽになったコップを満たしてあげるだけ。落ちている座布団を拾ってあげるだけ。この“プラス1%のケア”がその後のナースコールを減らすとしたら、このことはあなたの業務にどのような効果をもたらすでしょうか。

 

 

 
成功哲学の最も簡単な言葉に、こんな言葉があります。
「今、目の前にいる人を、世界中の誰よりも大切な人として扱え」。

忙しさに追われて疲れているあなたも、本当はそれを望んでいたのではないでしょうか。
小さな成功を積み重ねて、“あなたに出会えてよかった”と言われる人になってください。

 

 

 

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