ナースのための心理学スクール <menu>をご覧ください ↓

menu

Yamasaki Rinko

スポーツでハイパフォーマンスを発揮したいときに読むやつ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

先日、こんな相談を受けました。
「ゴルフでスゥイングするとき、腰から動かそうと思っても、どうしても腕を振ってしまうんだけど。いくら頭でわかっていてもできなくて。どうしたら腰から動かせるようになる?」
ゴルフに限らず、サッカー、野球、水泳、テニス、陸上、ヨガなど、スポーツはすべてハイパフォーマンスを出せるかどうかで結果が決まります。
わかっているけどできない。
いくら頭で考えても、体がいつも通り動いてしまう。
自己ベストを更新したいけど、何を改善すればいいのかわからない。
フォームを変えたいけど、何を改善すればいいのかわからない…。

 
私が返事をしたのは、こうでした。
「脳ミソが頭の20~30cm後ろにあるように意識して、なんとなく後ろに引っ張られるような感覚で、後ろから自分を見ている“絵”を想像してみて。」
「その“絵”の自分を動かす感覚で、自分の体を操り人形のように動かすんです。」
理解しにくい説明かもしれませんが、相手の方は何十年もゴルフをされている方で
「ああ、なんかわかるような気がする。」とおっしゃっていました。

 

 

 

 
補足してお伝えしたことは「先に深呼吸をすること」と「周辺視野」。
 
「深呼吸」を行なうのは、意識を“今”に向けるためです。
深呼吸をしようと思って行っているとき、空気を吸う→胸やお腹を膨らませる→息を吐くという動作に意識が向いています。それが“今”の意識状態です。
人間はおよそ一日の99%(もしくはそれ以上)記憶を参照していて、意識は“今”になく過去にあります。
何か考え事をしているとき、思考を働かせているとき、すべて過去に学んだ言葉や経験を参照しているので意識は過去に行っています。
その意識をいったん“今”に切り替えることで思考が止まり、自分をコントロールしやすくなるので深呼吸をします。

 
また人は無意識的に行っていることが多く、呼吸や体温調節や心臓の鼓動や内蔵など、体の管理はほとんど意識することなく出来ています。
「呼吸」は、自分の体をコントロールするためにできる唯一の方法。
よって自分の状態(心も体も)を整えたい場合、呼吸を意識的に行なうことが重要です。

 
そして「脳ミソが頭より20~30cm後ろにあるような感覚」を行なっているとき、目線はどこか一点を見ながら同時にその周辺も見ています。
なんとなく全体がボヤけていますが、視界に入るものを全部見ている目線になります。
よって「周辺視野」をとれば、「脳ミソが頭の20~30cm後ろにあるような意識」を行なっているときと同じ意識状態になります。

 

 

 

 
「脳ミソが頭より20~30cm後ろにあるように意識する」
「後ろから自分を見ている“絵”を想像する」
 
これをNLP創始者であるジョン・グリンダーは「第3ポジション」と言っています。
このポジションは自分だけでなく、自分と相手、自分と大勢、場全体を“完全な客観”で観るポジションとしており、その精度の高い状態を「クリアな第3ポジション」と表現しています。
客観的でもなく、客観視でもなく「完全な客観」という視点です。

 
コミュニケーションスクールの授業の中では「メタポジション」としてお伝えしています。
メタとは「卓越した~」「超越した~」という意味。
早い段階で、この感覚を体感する具体的手順をお伝えし、トレーニングしながら日常の中で獲得して頂きます。
ジョン・グリンダーが言う「クリアな第3ポジション」は「メタ」と同じ。
自分を客観することにより、新たな気づき、ひらめき、提案、解決策を生み出す重要なポジションです。

 
元Sonyの上席常務であり、現在は経営改革・教育改革・医療改革に取り組んでいらっしゃる天外伺朗先生が、経営塾をされています。
先生は「もうひとりの自分」と表現されていらっしゃいます。
すったもんだしている自分を「冷静に、客観的に、中立的に」見てくれる「もうひとりの自分」。
その自分は「良い・悪い」というジャッジメントを超越したポジションであるとおっしゃっています。

 
犬や猫も、「周辺視野」に加えて「周辺聴野」を日常的に使っています。
家でリラックスしているとき変な物音がしたり、散歩中の周りに敏感になっているときに様子を見ていると、音がした瞬間目や耳が後ろにグッと引っ張られます。
そのとき彼らの意識は“今”それも「クリアな第3ポジション」「メタ」にあり、危険をいち早く察知するためのハイパフォーマンスを発揮している状態だと思われます。

 
また1300~1400年頃の室町時代を生きた世阿弥は、日本の伝統芸能である「能」を確立し伝承した大勢者です。
世阿弥が語り継いだ言葉には今も使われている「初心忘れるべからず」「守破離」などがありますが、客観の視点についても言葉を残しています。
「離見の見」と表現し、自分を後ろから見ることを「目前心後」と表現しています。
眼は、自分の眼を見ることはできないのだから、左右前後をよく見て、自分の姿をその左右前後から見る者たちのうちに置いて、よくよく見なければならない。
これが「離見の見」で、観客席から見ている観客の眼を通して自分を観ることに注力し、舞を探究しました。

 
それをどうやったらいいのか考えた世阿弥は、さらに「眼は前を見ているが心は後ろに置いておく」という状態を鍛錬しました。
これが「目前心後」です。
舞台で自分勝手に舞うのではなく、常に自分を客観で外から見る力が必要であることを伝えています。
室町時代から、人はハイパフォーマンスを発揮するための方法を探索し続け、それが今も受け継がれているようです。

 

 

 

 
「第3ポジション」「メタ」「もうひとりの自分」「離見の見」は
「脳ミソを頭の20~30cm後ろにあるように意識して、後ろから自分を見ている絵を想像する」と同じ。
脳科学的には、人類特有の「大脳新皮質」ではなく、爬虫類や鳥類も含めあらゆる動物が持っている「大脳辺縁系」というところを使っています。

 
大脳新皮質は記憶を司る部位ですが、大脳辺縁系は呼吸・血圧・体温・心拍など生命維持を司る「古い脳」です。
人間は記憶を駆使して問題を解決しようとしたり、ハイパフォーマンスを発揮しようとしますが、記憶を参照しているかぎり新しい情報はないので、今までと変わらないんですね。

 
ずっと意識を“今”に向けておくことができれば素晴らしいような気がしますが、その意識状態を保ち続けることは難しく、過去記憶と今を行ったり来たりの状態になります。
人間は普通にしていると常に記憶を参照して思考を巡らせたり、解釈や判断をして過ごしています。
よって“今”に意識を切り替えることは、ハイパフォーマンスを発揮するために必須です。
スポーツだけでなく、職場、家庭、誰かといるとき、一人で悩んだとき、困ったとき、ひらめきがほしいときなど、あらゆる場面で必要な感覚です。
 
あなたもやってみてください。
「脳ミソを頭の20~30cm後ろにあるように意識して、後ろから自分を見ている絵を想像する」。

 

 
「客観」を体得するための具体的手順は
入門コースのアフタヌーンPCSクラス2でもお伝えしています。

アフタヌーン

 

 

 

 

 
4月6日(日)大阪福島区にて
女性のための1day | リバティーワークス が開催されます。
山咲凛子も講演ラリーに出演します。
参加費3000円で一日まるごと楽しめるのでお越しください~

スピーチラリー

 

 

 

 

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

カレンダー

2017年6月
« 5月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930