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Yamasaki Rinko

《出来事に一喜一憂する?しない?実は選べます。》

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最近、月がとても綺麗に見えます。
満月のときには、うさぎが餅をついている姿がくっきり見えていましたね。
こんな逸話があります。

 
猿、狐、兎の3匹が、山の中で力尽きて倒れているみすぼらしい老人に出逢った。3匹は老人を助けようと考えた。猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕り、それぞれ老人に食料として与えた。しかし兎だけは、どんなに苦労しても何も採ってくることができなかった。自分の非力さを嘆いた兎は、何とか老人を助けたいと考えた挙句、猿と狐に頼んで火を焚いてもらい、自らの身を食料として捧げるべく、火の中へ飛び込んだ。その姿を見た老人は、帝釈天としての正体を現し、兎の捨て身の慈悲行を後世まで伝えるため、兎を月へと昇らせた。月に見える兎の姿の周囲に煙状の影が見えるのは、兎が自らの身を焼いた際の煙だという。
(Wikipediaより抜粋)

 
これは仏教説話や今昔物語でよく語られているお話です。
けれど、日本では兎ですがヨーロッパではカニに、ドイツでは芝を背負ったおじいさんに、アメリカでは女性の顔だと言われています。
なぜこれほどまで、見え方に違いがあるのでしょうか。

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私たちは普通、目の前で起こっている出来事を何の疑いもなく、ありのままに信じています。
けれど、それ本当でしょうか。

 
私たちは起こっている出来事を「五感」を使って捉えています。
五感というのは、視覚・聴覚・体感覚・嗅覚・味覚を言います。
嗅覚と味覚は時と場合によりますが、主に視覚・聴覚・体感覚を使って目の前の出来事を捉えています。
しかしながら脳の研究によると、その情報は私たちが捉えるまでにいくつもの変換機能を経て、かなり姿形を変えているようです。

 

 

 
私たちは普通、見ているものを「在る」と思っています。
そして見えないものを「無い」と思っています。
けれど実際には、目に見えていないものもたくさん見ています。
あなたが鏡を見ているとき。
目の前に映る自分の姿を見ています。
けれどその周りに映るボヤけたもの。
意識はしていないけれど、それらのものも脳にはちゃんと届いています。

 
逆もあります。
視神経というのは、解剖学的には左右が逆になっています。
脳に伝える神経が途中で交差しているのです。
よって、その交差している部分の影に「死角」ができてしまい、本当は中央部分の映像が見えていません。
だけど脳は左右の情報を統合して「死角部分」の映像を作り、違和感なく捉えるという機能を果たしています。
つまり私たちが見えているものの真ん中あたりは「脳が想像して作った映像」なんですね。

 

 
次に聴覚。
私たちは普通、聞こえてくる音を「音」として捉えています。
聞こえてこないものは感知しません。
実は「音」というものの実態はすべて「振動」です。
耳はその振動を鼓膜でキャッチして「音」として捉えています。
形あるものはすべて「波動」が出ています。
実は机や椅子なもすべて波動が存在しているんですね。
けれども実際には、それら物体の音はほとんどキャッチしていません。
まるで必要な音だけを耳が拾ってくれているような気がします。
おそらく低周波・高周波の機械をそばにおけば、どんなに静かにしていても、その針はビュンビュン動くでしょう。

 

 
そして体感覚。
人間の体には「痛覚・温度感覚・触角」という皮膚感覚が存在しています。
それらは小さな小さな「点」であり、それが全身に散りばめられて感覚を捉えています。
「点」が散りばめられているだけですから、厳密に言えば痛みや温度や触角を感じない部分もあるんですね。
それもまた脳が周りの情報を統合して、大まかな「範囲」として痛みや温度や触った感覚を捉えています。

 
そして体感覚には「感情」も含まれます。
感情は脳の深いところにある「海馬」と「扁桃体」という部分の連携によって作られます。
その基となるのは「過去体験」。過去情報を参照して、類似した出来事のときの感情を選択しています。
まったく同じ出来事ではなくても、似ているだけでその感情を引き起こしてしまうんですね。
つまりここでも脳は「作っている」ということです。
へーぇ。。。な感じですか?

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そしてここからさらに、数えきれないほどの変換作業が行われます。
脳に入った視覚・聴覚・体感覚情報は、最初に神経的なフィルターを通ります。
ありとあらゆるものが見え、どんな小さな波動もキャッチし、すべての触角を拾い上げてしまうと、脳は情報が多すぎて処理しきれずパニックを起こしてしまいます。
そうならないように、神経系フィルターで情報をカットしているんですね。
例えば、座っているあなたは今、お尻にかかっている重みに気づいてますか?
ハッとしました?
そうやって今必要でない情報は、フィルターがカットしているんですね。

 

 
例えば、虹の外側の色は赤です。内側は紫です。
それぞれの外側にまだあることに気づいてますか?
「赤外線」「紫外線」です。
だけどこんなものがいちいち見えていたら、私たちは外を歩けません。
これも今必要でないものなので、フィルターでカットしているわけです。
次に社会的、あるいは文化的なフィルターを通ります。

 

 
虹は何色ですか?と尋ねられたら「7色」と答える方が圧倒的だと思いますが。
昔の沖縄では「虹は3色」とされていました。
アフリカのマサイ族では「虹は赤と黒の2色」とされ、
部族によっては虹は「死人の体液」として「血の赤」と「胆汁の黒」と捉えられているところもあります。

 

 
つまりあなたがいる社会によって、その情報は変化しているわけです。

 

 
なんか不思議ですよね~

 

 
そしてまだフィルターはあります。

 
次は個人的なフィルターです。
このフィルターには「記憶BOX]がくっついています。
ある視覚情報・聴覚情報・体感覚情報が入ってきたとき、脳は参照枠を探します。
あなたが今まで得た知識や経験などの過去記憶です。
その過去情報を照合し、視覚・聴覚・体感覚情報を自分なりに変換してしまいます。
記憶にある情報は、個人によってさまざま。
100人いたら100通りですよね。

 

 
この3つのフィルターは主なものであって、数えきれないほどの変換がまだまだ行われています。
つまり「同じものを見ていても、同じ体験をしていない」
「同じ体験をしていても、同じ感じ方をしていない」ということになりますね。

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そして脳は、まだ情報を変化させます。
ひとつめは「一般化」と言います。
よく言う「男は○○だ」「女は○○だ」のような表現です。
ある女性が言いました。「男はみんな浮気をする」。
本当ですか?
この女性はもしかしたら誰かに浮気をされた経験があるのかもしれません。
それなら「○○さんは浮気をする」が本当の表現です。
他に「みんな持ってる」とか「あのレストランはまずい」とか。
突き詰めていくと、みんなは2~3にんだったり、食べたのは2~3品だったりします。
この表現、私たちはよくやっていますよね。

 

 
ふたつめに脳がよくやっているのは、情報の「削除」。
会社で書類のコピーを頼まれました。「これ10部コピーしておいてくれる?」
頼まれた人は、その言葉を聞いて今すぐでなくてもいいと判断し、今やっている仕事が終わってからするつもりでした。
するとしばらく経って「コピー頼んだのに!間に合わないじゃない!」と叱られてしまいました。
「情報の削除」が原因で起こった出来事です。

 
頼んだ方は今から行う会議の準備に一生懸命なので、会議に間に合うようにコピーをすることが当たり前だと思っています。
けれど頼まれた方が会議には出席しない場合、情報が削除されていることに気づきません。
こういう食い違いを私たちは日常的に起こしているのです。

 

 
3つめは情報の「歪曲」。
お友達があなたの誘いを2回続けて断りました。
どう思いますか?
「私、嫌われてるのかな」と思ってしまいますよね。
だけど本当はどうなのか確かめていません。
友達は何か他の理由で断らざるを得なかっただけなのかもしれません。

 
中国や北朝鮮のアナウンサーがしゃべっているニュース番組を見て、「怒ってるみたい」と思ったことがありませんか。
これも「歪曲」。
彼らにとって、そのしゃべり方はごく普通なのですが、聞きなれない日本人は怒っているように感じてしまうのです。
人が意識しないところで、情報はさまざまな形に変化しているのです。

 

 
そして、やっとやっと起こっている出来事を、あなたが把握するところに至ります。
今あなたの目の前にあるもの。
それが何かという情報を捉えるまでに、これだけ多くの処理がされているのです。
あなたが実際に見ているもの・聞いている音・感じている感覚は、あなたが捉える頃には、もう原形をとどめていないと言っても過言ではないかもしれません。

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つまり、「自分が出来事をどんなふうに捉えているかによって、その出来事は変わる」ということ。
そして「自分が世界をどんなふうに捉えているかによって、その世界は変わる」ということです。

 

 
会社で何か注意されたとします。
その一言でさえ、情報はこれだけ変換されています。
もしかしたら「注意された」のでなく「伝えた」だけなのかもしれません。

 

 
家族に不満を言ったとします。
「遅くなるならメールしてよ」
「遅い」と思ったその情報が、すでに数々のフィルターを通って変換されたものであることを知る必要があります。

 

 
あなたは自分に嫌なところや、ダメだと思うところがあるかもしれません。
その「嫌」「ダメ」という判断も、これだけの変換機能を通ってキャッチした情報の結果に過ぎません。
もしかしたら、その行為が誰かの役にたっていたり、自分が成長するための試練なのかもしれません。

 

 
世の中は「平和だ」と思いますか?「平和じゃない」と思いますか?
同じ日本に住んでいても、その答えはバラバラだと思います。
それは情報が個々に「変換」されているから。

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つまり人が「事実」だと思っている出来事。
それはその人自身が作った想像の世界。

 

 
「事実」は、ただそこにぼんやりあるだけで。
意味づけした時点で「想像した事」になる。

 

 
出来事に一喜一憂してもいいし、しなくてもいいし、どっちでも好きな方を選んで行えばいいですね。

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